せつさん 


あ、私のおばあちゃんです 


名古屋から西の方に行ったところに住んでます

お茶屋さんを、おじいちゃんと営んでいます

今はもう、お得意様にしか販売しないみたいだけど。


お茶屋さん。

お茶を、電動の石臼で挽いて、お抹茶にして

あの、分銅とかを使った秤で量り売りして

商売してたんです


それも、つい最近まで 


大きな大きなお茶っ葉の入った茶色の袋

お茶と畳のにおい

一日に一度、お抹茶の時間のある家



おじいちゃんは、おばあちゃんが

ダ~イ好き

私はそんなに知らないけど

母たちはいつも言います

お父さんはいっつも お母さんの味方~



母たちが小さい頃に

を建てて

そこにお洗濯スペースというか

家事スペースを作り、

おばあちゃんが命名したという

ユーティリティースペース

当時の主婦がこのネーミング 

なかなか斬新


孫の私が小学校に入るころ

お茶の配達するのに便利だから

免許取るわ 

って教習所に通い
(あ、おじいちゃんは自転車です)

プールに通い
(水泳キャップとゴーグルつけて、結構本気モード)

年始のお濃茶
(だから着物とか、お下がりもらいました)

七宝焼きに懲り
(リンゴのブローチ、お気に入りだったな~)

かと思いきや、手作りBAGの時期もあり
(新作いくつかGET)

パソコンを始め
(旅行の写真とかは全部自分で編集)

おばあちゃんの快進撃は止まらない


  せつさん


見た目はすご~くお上品なのです


私、小さいとき

おばあちゃんは 皇室のひとだと

意味不明ですが 信じてた
(おいおい、じゃあ、私もじゃんね)


余談ですが、おじいちゃんは

おばあちゃんのお父さんだと 思ってた
(だって、お父さんて呼ぶんだもん)


忘れられないエピソード


近所のよ〇ずや
(ん~、地域密着の全くオシャレではない中型規模のスーパー)

で、お友達△△さんに出会ったおばあちゃんが

家に帰って、おじいちゃんに泣いて 訴えたそうです
(イヤ、ほんとに。泣いたんだって


『お父さんっ
小さいイヤリングを買ってッ』 うえ~ん


どうやら、△△さんに言われたみたい

「あら、せつさんは
いつも名古屋へ行くようなかっこうで 
イヤリングもいいわね~


すごく傷ついたようです 

そして 泣く 

か、かわいい 


さっそくおじいちゃんは

よ〇ずやに似合う、ちっさいイヤリング

おばあちゃんに買ってあげたという


おばあちゃんも、おじいちゃんを

とても大切にしていて

なんでもお父さんが一番 



おばあちゃんのプリンセスっぷりに、

同居している

おばあちゃんの娘、3姉妹の真ん中で

母の妹である私の叔母は


ちょいちょい気を病むことも…


けれど

長年連れ添った夫婦の

お手本みたいな

おじいちゃんとおばあちゃん  


いつまでも元気でいてほしい